研究における学術的環境をどう整備するか(主に大学院学生向け、あるいは大学院進学を見据えた四年生向け)

論文の管理

  • 小鷹研究室で研究をすすめるにあたっては、海外の最新の論文に常時目を向け、国際的に意味のある研究テーマを見いだすことが重要です。実際、海外のジャーナルにaccept(採択・受理)してもらうには、関連研究の土壌を十分理解したうえで、どのような点で新規性・有用性があるかを主張できなければなりません。
  • そのため、自分の研究にとって関連性のある論文は、必要あれば常時アクセスできるように、管理しておくことが有益です。

「Mendeley Desktop」で文献管理

  1. 文献情報の自動インポート
    • まず以下を開いてください。
    • 「Save to Mendeley」というラベルを、ブラウザのブックマークバーに直接ドラッグしてください。これでひとまず準備が整いました。
    • 論文誌のサイト(PNAS・PLOS・Frontiers・Natureなど)、あるいは論文の検索サイト(日本語だとcinii、英語だとPubMed)で調べたい論文を開きます。例えば(僕の論文)
    • この状態で、先ほどブックマークしたSave to Mendeleyをクリックすると、ブラウザの右サイドにポップアップウィンドウが出て、Mendeleyへと自動で登録することができるようになります。なお、Mendeleyに対応しているサイトは、http://www.mendeley.com/import/ の下の一覧(Supported Sites)で確認できます。
    • Mendeley Desktop上で、登録されているかを確認するには、「Sync」(⌘R)ボタンを押してください。「Recently Add」の中に、新たに論文が登録されていることがわかります。適宜、好みのフォルダを作って整理してください。
    • なお、自動登録の際、論文のPDFも同時にダウンロードできる場合はそうしましょう(オープンアクセスジャーナルの場合は可)。それが不可の場合、まずは、「論文のタイトル PDF」などを駆使して、WEB上でPDFファイルを見つけるように努めましょう。それが無理の場合、図書館で論文のコピーを申請して、スキャンしましょう。そうして得られたPDFは、Mendeley Desktop上で「Add File... ⌘O」をすることで、対象となる論文と関連づけることができます。
  2. フォーマットされた文献引用のテキストを取得する
    • スライドや論文を書いているときに、フォーマットされた引用情報が必要となる場合がありますね。例えばこういうやつです。
      • Kodaka, K., & Ishihara, Y. (2014). Crossed hands strengthen and diversify proprioceptive drift in the self-touch illusion. Frontiers in Human Neuroscience, 8, 422. doi:10.3389/fnhum.2014.00422
    • この種の引用用のテキストは、「Mendeley Desktop」で簡単に生成することができます。対象となる論文を選択状態にして、「⌘+SHIFT+C」を押してください。引用テキストがコピーされた状態になります。あとは、必要なアプリケーションで、ペーストすればOKです。

Mendeleyによる論文のシェア

  • 小鷹研全体で共有すべき論文については、Mendeley上のグループ「kenrikodaka-laboratory」で管理しています。
  • 左のPAPERSボタンを押すと、グループで管理している論文のリストが出ます。
  • 右サイドに複数のタグがあることに注目してください。あらゆる論文には何らかのタグが付けられていますので、特定のタグを選択することで、膨大な論文から必要な情報のみをフィルタリングすることができます。
  • 例えば、以下は、「body-shadow」」というタグのついた論文のみを抽出したものです。
  • ここに論文を登録できるのは、管理者である小鷹のみとなります。
  • 各学生のテーマにとって重要な論文を見つけたら、小鷹がここに登録し、サイボウズから通知するようにします。関係する学生は、自身の「Mendeley Desktop」に登録するようにしてください。
  • あるいは、学生の方で興味深い論文を見つけたら、僕の方に何らかのかたちで教えてください。必要に応じて、グループのリストに登録します。

論文検索の基本(PubMedを例に)

代表的な検索システム

  • 現時点では(2015年2月)、代表的な文献検索システムとして、以下の三点を挙げれば十分でしょう。
  1. google scholar:https://scholar.google.co.jp/
  2. PubMed:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed
  3. IEEE Xplore:http://ieeexplore.ieee.org/Xplore/home.jsp
  • PubMedは主に医学系、IEEE Xploreは主に工学系、google scholarは全てを包含する(が、雑然としている)ような理解でいいでしょうか。小鷹研の関心である「からだの錯覚」に関する論文は、ほぼ例外なくPubMedの扱うジャーナルに含まれています(ちなみに僕の過去の仕事は、分野としてはほとんどがロボット工学に含まれるので、PubMedでは見つかりません。IEEE Xploreで検索できます)。

検索の手順

  • PubMedを例に、文献検索の典型的な手順を示します。
  1. PubMedの検索欄に検索後(例えば、rubber hand illusion)を入力し、検索します。
  2. この時点で、「rubber hand illusion」との関連が強い文献(タイトル・keyword・abstractなど)が多数リストアップされるはずです(僕の環境の場合、216件)。
  3. 各文献のリンクをクリックすると、abstractを読むことができます。
  4. リストアップされた状態のウィンドウで、各検索結果を眺めてみると、ところどころFree Articleと書いてあるはずです。このタイプの文献は、オープンアクセスジャーナルと言って、リンクを辿っていくと、無料で論文のPDFをダウンロードすることができます。
  5. Free Articleと書いていない論文であっても諦めてはいけません。まず、場合によっては、大学のネットワークにつないだ状態であれば取得できる論文があるので確認してください(早稲田から本学に移ってから取得できるジャーナルの種類は大幅に減りました)。それでも見当たらない場合、googleで「論文のタイトル PDF」で検索してみてください。author articleのような形で公開されているケースが結構あります。それでも見当たらない場合、学内の図書館から文献のコピーを申請しましょう。多くの場合、一週間もかからず届きます。

アラート機能

  • 一貫して関心のある検索語(例えば、うちの研究室でいうと、「body ownership」「rubber hand illusion」「proprioceptive drift」など)については、検索を自動化してしまうことが圧倒的に楽です。つまり、定期的にシステム側で検索をさせ、結果をメールで通知してもらうのです。この機能をアラートと呼びます。このアラート機能は、Google scholarにもあるようですが、ここでもPubMedでの利用方法について簡単に解説しましょう。
  1. まず、PubMed(NCBI)のアカウントを作ります。googleのアカウントがが稼働されていれば、右上にある「Sign in to NCBI」から、簡単にサインインできるはずです。固有のアカウントを作るのであれば、以下のアドレスから作成してください。
  2. では、「rubber hand illusion」という検索語に対して、アラートを設定しましょう。まずは、普通の検索窓に「rubber hand illusion」を入力し、検索結果の一覧を取得します。
  3. サインインした状態では、検索窓の下に「Save Search」というリンクを見つけることができるでしょう。これをクリックしてください。
  4. Scheduleのところで、メールを受信するタイミングを指定できます(毎日であればDaily、週一であればWeekly)。
  5. SAVEのボタンを押せば完了です。

PubMedのチュートリアル


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Last-modified: 2015-02-18 (水) 12:15:33 (1008d)